■センターの概要 |
平成13年度:事業発足
平成16年度:継続選定
平成18年度:継続申請中
センター長:上田 一之 |
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すべての物質を構成している分子や原子は、その並び方を変えるだけで、様々な機能や物性を示すことが判ってきました。例えば、カーボンナノチューブは形状に応じて電子物性が導体・半導体に切り替わるという特性をもっています。 この様な未知なる物資や物性の発見のためにはナノ構造物質(ナノ格子)を原子レベルで上手に並べて創る技術の研究開発が要求されています。
本プロジェクトの研究では、ナノ物質の作製だけでなくナノ格子を組んだ物質を加工・走査する新技術を開発することに研究の重点を置き、この加工過程においてナノ物質の新しい機能の発見を目指しています。また、研究によって明らかになる物質構造もナノサイズなので、省資源や省スペースといった効果も大いに期待でき、環境にやさしいものづくりの実現も期待できます。 |
※ |
ナノ:10マイナス9乗、すなわち、1,000,000,000分の1(10億分の1)をあらわす接頭記号。 |
■具体的な研究課題・テーマ
(1) |
次世代プローブ顕微鏡用のカーボンナノチューブ探針を作製・制御する技術の確立と,この探針を用いた高分解能のプローブ顕微鏡の開発を目指します。 |
(2) |
ナノ・量子物性測定及び原子分子操作実現のためのカーボンナノチューブ探針を用いた多探針プローブ顕微鏡を開発します。 |
(3) |
当該研究組織で開発された水素検出顕微鏡を高分解能化することにより,上記プローブ顕微鏡との観察視野を一致させ,水素を原子レベルで制御します。これにより水素媒介原子層成長技術と自己組織化による量子構造の作製技術を確立します。 |
■トピックス
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直接成長法によるカーボンナノチューブ探針の開発
マイクロ波支援科学気相成長法(MPCVD法)により、触媒を蒸着した金属探針やシリコン探針先端部に、複数本からなるカーボンナノチューブを局所的に成長させることに成功しています。従来の手法と比べて、大量生産が可能であり、接合部が丈夫であることが特徴です。 |
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■開発メンバー
●教授 3名 ●准教授2名 ●助教1名 ●PD研究員 6名 |
計12名 |
メンバー |
上田 一之 教授, 大野 正富 教授, 神谷 格 教授/大下 祥雄 准教授,吉村 雅満 准教授/
小島 信晃 助教/Chien-Chao ChiuPD研究員, Anton VisikovskiyPD研究員,
Ian Thomas Clark PD研究員, 北村啓PD研究員, 山田郁彦PD研究員,Wei LuPD研究員
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■設備一覧
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光電子顕微鏡
超高真空STM/AFM
カーボンナノチューブ成膜装置
マルチプローブ顕微鏡
水素顕微鏡 |
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