豊田工業大学

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先端知能システム・デバイス統合研究センター

ハイテク・リサーチ・センター整備事業 ナノ格子新技術開発研究センター

センターの概要

平成19年度:事業発足
センター長:榊裕之

研究の目的と社会的ニーズ

産業革命以来、腕力を凌ぐクレーンや脚力を超す自動車など、「強い機械」が誕生し、労働の軽減や移動の利便性に大きく貢献しています。他方、人の記憶力や演算力を越えるコンピュータや視力を代替するCCD(画像センサー)など「強い情報機械」も大発展を見せています。しかし、こうした「強い機械」も、自分自身や周囲の状況を的確に捉える「認識力」や臨機応変に対処する「判断力や対応力」などの「賢明さ」となると、人の足元にも及びません。本センターでは、撮像素子など各種センサーの高度化と複合化の研究を進め、人の感覚に迫り、これを越すセンサー・デバイスの可能性を探ります。また、センサー群から得た多様な情報をフル活用するために、優れた認識力・学習力を持つ「人工知能システム」と「制御システム」の研究を有機的に進めるとともに、これらを新発想の自動運転システム・装着型パワー支援システム・人の運動能力を超すロボットの開発に適用し、システムとデバイスの先進的統合の道を拓きます。

 


本研究は、2つのプロジェクトからなっており、これらの相互の連携を図るとともに、本学シカゴ校(Toyota Technological Institute at Chicago)における情報科学の基礎研究の成果も取り入れ、全体の統合化を進める。これにより、人間の各種能力の低下を柔軟に補完し、人間の活動範囲の拡大を可能とする統合知能システムの開発とその実用化を図る。このシステムの実現は、21世紀の中心研究課題の一つであり、その実用化には強い期待が寄せられている。


具体的な研究課題・テーマ

(1)

人間の身体能力・知能・感覚を強化支援する統合知能情報システム

プロジェクト1では, 商用センサーやプロジェクト2で

開発する先端センサー技術を用いて高精度な情報を取得し、その情報を用いた認識・学習を実行する人工知能システムと制御システムの構築を行う。

更に、プロジェクト2で構築する視聴覚センシングシステムを活用し、これを人工知能システムおよび制御システムに有機的に統合させることにより、「統合知能情報システム」を構築していく。

(2)

画像・光センサーデバイス高度化技術

プロジェクト 2 では画像・光センサーの高度化や多種センサーとの複合化技術を研究し、視聴覚センサーなどの開発を目指す。従来技術に比して、高速性・高分解能性・多元情報の取得可能性に優れたセンサーの開発を進め、感覚センサーシステムの構築に有効な知能デバイスの実現を目指す。これらの研究により、複雑な環境下でも、視覚情報や聴覚情報を注視点から効率よく取得する技術手法を開拓する。


トピックス

具体的な応用例

(1)人間の身体状況を反映した運転支援システム

(2)リハビリ支援や重作業支援などを目的とする装着型パワーアシストシステム

(3)人間の運動能力を超えるハイパーヒューマノイドシステム

開発メンバー

教授 6名  連携客員教授 1名   准教授 2名 

助教1名   PD研究員9名 

メンバー

榊 裕之 教授, 三田 誠一 教授, 成清 辰生 教授、神谷 格 教授、佐々木 実 教授、藤﨑 敬介 教授/元廣 友美 客員教授/川西 通裕 准教授、松井 一 准教授/大森 雅登 助教

<PD研究員>

Pavel Vitushinskiy、秋山芳弘、Wei Lu、Chunzhao Guo、Han Long、Hossein Tehrani Nik Nejad、松田忠典、Jennawashin Tanagorn、兵頭和幸

計19名

設備一覧

 

<プロジェクト1 >

・Beowulfクラスタ並列計算機
・高精度GPS

・赤外線レーザレーダシステム

・自律走行シュミレータ

 

 

 

 

<プロジェクト2 >

・ナノ構造半導体形成装置

・画像センサー用素子パターン描画装置

・分子線結晶成長(MBE)装置