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【学生受賞】レーザ科学研究室 修士2年 小澤 進太さん ― レーザー学会学術講演会で「優秀論文発表賞」

2024.07.13

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小澤 進太さん(右)と指導教員の藤 貴夫 教授(中央)昨年度本学修士課程を修了された研究室の先輩 岡田 海門さん(左)とも喜びを分かち合う

「レーザー学会学術講演会第44 回年次大会」において「優秀論文発表賞」を受賞

  • 受賞者 豊田工業大学 大学院工学研究科 修士課程 先端工学専攻 2年 小澤 進太さん(レーザ科学研究室
  • 発表タイトル 「超広帯域バックグラウンドフリー赤外吸収分光による微量ガスの検出」
  • 受賞日 2024年5月31日
  • 賞の位置づけ(レーザー学会ホームページより抜粋)

    「論文発表賞」規程に基づき、本大会で発表された一般講演のうち、優秀な講演を行った若手会員に対し「論文発表賞(優秀論文発表賞、論文発表奨励賞)」を贈呈

研究概要

レーザー技術は幅広い科学技術分野で発展を続けています。2023年ノーベル物理学賞にはアト秒光パルス発生に関する研究が選ばれ、超短光パルス技術の価値が広く認識されることとなりました。そんな超短光パルスの分野はレーザ科学研究室の主要な研究テーマの1つです。本研究室ではこの分野で世界トップレベルの技術を有しており、世界で最も短い7フェムト秒の中赤外パルスの発生が可能です。

本研究はこの中赤外パルスを赤外分光法に応用したものです。中赤外パルスが試料を透過すると試料に分極が生じ、分極から試料固有の信号(FID)が放射されます。FIDはピコ秒程度かけて減衰していきますが、励起光である中赤外パルスはより短いフェムト秒オーダーの光信号です。両者の時間スケールの違いから試料信号と励起光を分離し、励起光から切り離した試料信号のみを検出することで高感度な赤外吸収分光測定を実現しました。

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Conceptual schematic of the background-free MIR absorbance spectroscopy

受賞コメント

このような素晴らしい賞をいただき大変光栄です。支えてくださった皆様には心より感謝いたします。これからも新たな挑戦と発見を楽しみながら、一歩一歩進んでいければと思います。

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実験室で藤教授と研究に勤しむ。「とてもよいテーマに巡りあえたことが、今回の受賞につながったものと思っています」と小澤さん

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「栄えある賞を手にすることができ、修士論文への更なる励みになりました」と語る